日本で実際に起こった最初の水俣病事件、および第2水俣病とも呼ばれる新潟水俣病の話としては、現在政治的立場で意見が分かれるような事実認識の違いはまずありませんが、ザ・コーヴなどで、リック・オバリーらイルカ狂が、太地町のイルカ肉の水銀でまた水俣病が起こっていると捏造しているため、理解を深める必要があります。
日本人は公立であれ私立であれ小中学校でみんなが水俣病について、狭い海域に流れこんだ工場排水のメチル水銀を摂って生物濃縮した魚を食べたせいで起こったと手足のしびれなどの症状とともに学びます。自然状態で生物濃縮した水銀を含むイルカなどの魚介類を摂って水俣病になった訳ではないのはみんな知っている事ですし、実際、自然状態のイルカ肉などの魚介類を食べて水俣病になった例は世界中に一つもありません。(自然状態での生物濃縮の場合、メチル水銀はセレンなどにより無毒化されているようです。)
ですが、イルカ肉の水銀で水俣病が起こりつつあるとプロパガンダするザ・コーヴの制作者やそれを支持するイルカ狂共は、環境学修士号を持っていてさえ、そんな小学生レベルの知識もありませんし、実際に起これば日本人ならみんなが観察できるが故に相手にしないという事を理解しません。
* Maren Roush vs Emmanuel Chanel | Le Château de Emmanuel Chanel にもその件のリンクをまとめてあります。
Methylmercury exposure and neurological outcomes in Taiji residents accustomed to consuming whale (Environment International Volume 68, July 2014, Pages 25–32 Masaaki Nakamura, Noriyuki Hachiya, Ken-ya Murata, Ichiro Nakanishi, Tomoyoshi Kondo, Akira Yasutake, Ken-ichiro Miyamoto, Ping Han Ser, Sanae Omi, Hana Furusawa, Chiho Watanabe, Fusako Usuki , Mineshi Sakamoto)
国立水俣病総合研究センターなどの調査チームによる、習慣的にクジラ肉(イルカ肉)を食べる太地町の住民には毛髪からメチル水銀曝露による多量の水銀が検出されたが水俣病の所見は全く認められなかったとする学術論文です。セレンの摂取がメチル水銀の毒性を中和している事を示唆していると結論に書かれています。
* 海水にはセレンは大量に含まれており、水銀は微量元素です。なので、クジラ肉・イルカ肉にも、その他の魚介類にも、セレンは多く含まれています。また、穀類やナッツなど多くの農作物にも含まれます。
Behind the Cove でも、太地町の老人がスクーターを乗り回している場面がありますが、イルカ肉ばかり食べて大人になった人達なので、イルカ肉の水銀で現在水俣病が起こっていると考えると有り得ない状況です。
また、太地町は、治安もいいという指摘や、平均寿命が、反捕鯨を唱える国々よりもむしろ高いという指摘もあります。cf. 平成29年中(確定値)、市町村別刑法犯犯罪率(人口千人当り) cf. 毛髪水銀が4倍であると報じられた「捕鯨の町」太地町民の平均寿命 - esu-kei_text
また、他に、以下のページが参考になります。
5ch で、反捕鯨日本人に対して反論活動をしている toripan1111 (トリパン)氏は、かつてあった Yahoo! 掲示板でも積極的に活動していました。反捕鯨活動家は論破済みの嘘を繰り返すというので、コピペ自由な文章をブログ(アーカイヴ)にまとめたりしています。そして、イルカ肉による水銀に関しても、セレンなどにより無毒化されているという研究を紹介し、実際に自然状態で水銀が生物濃縮したイルカ肉を食べても問題が起こっていなかったと指摘しています。(後、マグロにも言及。)
コピペ用文章自体は日本語ですが、英語で反論する時も有用です。また、Yahoo! Japan 掲示板 捕鯨関連トピ 検索で検索すると、反捕鯨の言う事のおよその事についてどう反論されているか、答えが出ます。
9.イルカ肉の摂取は水俣病につながるのではないか
水俣病は極めて濃度の高い水銀を含む工業廃棄物に汚染された魚介類を繰り返し摂取したことによるものです。
天然由来の水銀を含む魚介類は、水銀の耐容摂取量以下であれば食べ続けても健康リスクがないことは明らかです。また、天然由来の水銀を多く含む魚介類であっても、体内に取り込まれた水銀は約70日で半量が排泄されるので、消費の頻度をきちんと管理していれば、安全に食べることができます。
これまで、自然現象として蓄積した魚介類由来の水銀摂取が人間の健康に被害を起こしたという明確な事例は報告されていません。現に、太地町では、昔からイルカを捕獲して収入を得ながら、今よりはるかに多量のイルカを食べていましたが、今も昔も水銀中毒の話は出ていません。
英語版の該当部分:
Is there a possibility that consuming dolphin meat could cause Minamata disease?
Minamata disease was caused by repeated consumption of fishery products which were contaminated by industrial waste containing very high levels of mercury.
Obviously there are no health risks from repeated consumption of fishery products which contain naturally delivered mercury, if the amount is within the acceptable limit of intake of mercury levels, and even for fish products which contain higher levels of naturally absorbed mercury, it is still possible to eat these fish safely if the frequency of consumption is controlled, given that the human body excretes half the amount of mercury consumed over the period of approximately 70 days.
Up to the present date, there have been no reports that naturally delivered mercury taken into the human body through sea food has caused damage to human health. In fact, there have been no cases of mercury poisoning either now or historically in Taiji, where, in addition to fishing for commercial gain, the people also used to eat a much larger amount of dolphin meat than nowadays.
公立図書館の児童書コーナーで見つかります。その事実から、みんなが学ぶチャンスがある知識だと言えます。
学習指導要領により、小学校5年生の社会科と中学校の公民で、公害・環境保護について教える事になっています。そのため、どの出版社の小学校社会科教科書5年生用下巻や中学校公民教科書にも環境教育の章があり、水俣病・イタイイタイ病・新潟水俣病・四日市ぜんそくの四大公害病が載っています。
なので、日本人はみんながまず小中学校で水俣病を習います。
日本では子供向けにさまざまな図鑑や百科事典が出版されており、水俣病もポプラディアや以下のような図鑑で言及されています。これらはまず全国の図書館の児童書コーナーで見つけられます。
子供に楽しく勉強をさせるべく、国民的人気の漫画を使った児童学習書が何種類も発行されており、水俣病も言及されたりしています。どうやら全国の公共図書館・学校図書館にもある模様です。